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【建売住宅の賢い選び方】立地のチェックポイントと決め手を解説

住宅を購入するときには立地が大事と言われますが、住み始めてから後悔することだけは避けたいものです。でも物件探しを始める前から、立地の良し悪しがどういうことか、具体的にはわかりづらいですよね。
立地選びで間違ってしまうのは、例えば、最寄り駅が近い、周辺の利便性がよいなどの立地についてのうたい文句が、全てのご家族にあてはまるとは限らないからです。
人間は便利さよりも、不便さの印象が強く心にのこります。そこから、立地を選びを間違ったという後悔になってしまうのでしょう。
私はハウスビルダーに在籍した25年の間に、1,000棟を超える建売住宅を販売してきました。お客様が建売住宅を選ぶ基準は、そのご家族それぞれの考えによって大きく変わります。同じ物件であっても、好みの違いが大きく分かれるときを沢山見てきました。
この記事では、できるだけ早く建売住宅を購入したい皆様に、ご家族にふさわしい立地の選び方について解説しています。
この記事を読むメリット
- 自分たちに合う立地がどのようなものかがわかる
- 自分たちが立地に求める条件の優先順位が決められるようになる
- 物件を選ぶときに色々迷うことがなくなる
私が25年間で体験した立地についての考え方のノウハウをまとめました。
ご家族にとってより満足のいく立地を選びたい方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
住まいの立地の良さとはなにか?

立地の良さとは、そのご家族にとって生活の便利さや心地よさを感じることのできる、暮らしの条件が整っていることをいいます。
日常生活の中に感じる不満が多いと、対照的に満足していることもあるのに、気に入らないことばかりが気持ちの中で目立ってしまいます。
立地に良いと感じる条件は、ご家族それぞれによって異なります。
例えば家族構成や日常生活、お仕事や趣味などの生活活動、自分たちの価値観、これからのライフプランなど、生活の拠点により適している場所こそ、その方にとっての良い立地となるのです。
なぜ立地は住宅選びで大切なのか?
立地選びは、建物の間取りや設備などよりも、ある意味重要なことです。
建物は自分たちで使いやすく変えることもできますが、立地についてはその場所を離れない限り変えることができないからです。
例えば通勤や買い物などに日常的な不満を感じているとします。この不便さは、自分たちが便利だと感じる場所に暮らしを移さないかぎり解消されません。
住み始めてから気づく前に、ご家族にとって相応しい住まいの条件を見つけることが大切です。
住まいの立地条件とは?
- 公共交通機関の最寄り駅やバス停
- スーパーマーケットやドラッグストアなどの買い物施設
- 小学校や中学校までの道のり
- 病院・クリニックなどの医療施設
- 周辺の道路事情
この5項目が、優先的に考えたい住まいの立地条件です。これら5つの立地条件は、ご家族の今とこれからの生活活動に長く関わるものだからです。
例えば、「最寄り駅」や「バス停」はご主人や奥様の通勤だけでなく、将来お子様の通学手段になることが考えられます。
この5項目について、ご家族が便利と感じる状態を考えることが大きなポイントです。
安全・安心は暮らしの大前提
立地を考える前提として、より安全で安心な場所を選ぶことです。
近年では、全国各地で予期せぬ自然災害に見舞われることがあるので、より安全な街選びは大切です。自然災害には地震や津波、水害や土砂災害など、土地や建物に大きな被害をもたらします。
住みたい街の安全性を自治体のハザードマップで確認しましょう。過去に起こった災害についての記録も公共のウェブサイトなどで見ることもできます。あらかじめ自然災害について安全度合いを調べましょう。
ただし、どのような場所でも安全とは言い切れません。平地では津波や水害にあう可能性があり、丘陵地では土砂災害の危険性は完全には払拭できません。
建売住宅の立地に100点満点はない
建売住宅で100点満点の立地はまず見つかりません。住宅選びに求める条件が多いときほど、「譲れない条件」と「譲ってもいいかな条件」を、取捨選択しなければならない場面が、いつか目の前に現れます。
物件探しのコツは、最初から100 点を求めるのではなく、物件選びの基準を探すくらいの心構えで取り組むことです。最初に見た物件に自分なりの点数をつけ、その物件と比較しながら、高得点と感じる物件を選んでいきましょう。
建売住宅に立地がよいものがある理由

建売住宅にはよい立地のものも多く存在します。そこにはハウスビルダー各社の用地仕入のシステムや、住宅販売を手掛けてきたなかで得た経験値、宅地開発のノウハウなどをもっているからです。
住まいを購入する人が物件に求めるもの、生活スタイルや社会の住環境などが、年々変化しています。
そのような変化や地域の違いなどを、建売住宅の企画に巧みに反映させて、住宅として販売するのがハウスビルダーなのです。
多くの土地情報を入手しているから
ハウスビルダーは土地情報を入手するための独自のネットワークを持っています。不動産会社で広告され売りに出される土地だけでなく、様々なルートから土地情報を入手します。
大きい土地や、宅地として使うには大掛かりな工事が必要になる土地は、買い手が限定されるので流通性が低くなります。
ハウスビルダーは、それら集まった土地情報の中から厳選して土地を購入し、それらの土地を分割して住宅を複数建てて販売します。
建物を多く建てることにより、建築コストが抑えられて販売価格をより安くすることができます。建売住宅で1区画の物件が少ないのがその理由です。
地域に密着して住宅を販売しているから
ハウスビルダーは会社などの拠点を中心として、その地域に密着して住宅を建設・販売します。地域に密着すると、地元の不動産会社と強い関係が築けます。そうすることにより、土地情報だけでなく、住生活について、常に新鮮で様々な情報を入手できます。
住生活についての情報から、好まれそうなエリアの選定や、これから人気が高まりそうな場所の予測などをして、土地購入をしていくのです。
当然、地域の価格相場にも精通していますので、より買いやすい価格を目指して、住宅の建設と販売を手掛けていくのです。
土地の上手な仕上げ方を知っているから
少し、立地の話からそれますが、土地を選定して購入したあとに行われるのが宅地開発です。
ハウスビルダーはその土地に適した宅地の仕上げ方を知り尽くしています。仕上げ方が良くないと住宅の販売に影響が出るからです。広い土地を適した大きさに区割りしたり、高低差のある土地を上手に加工します。
手を付ける前には利用の仕方につかみどころく見える土地でも見違えるほどの宅地になるときもあります。ハウスビルダーは土地の活かし方を知っているからこそ、良い場所を選んだうえに、きれいでより使いやすい宅地を仕上げることができるのです。
立地についてのチェックポイント

立地についてチェックするところは、平たくいえばご家族にとって都合がよいかどうかです。日常生活やお仕事などにおいて、不満を感じていた部分が解消されることが立地の良さの判断基準となるからです。
例えば、「駅まで自転車が必要なくなる」、「必要な買い物が一カ所で済む」、「通勤渋滞から解放される」など、現状より良くなってほしいところを考えるのがポイントです。
立地についてのチェックポイントや考え方を先ほどの5つの条件についてそれぞれ解説していきます。
公共交通機関の最寄り駅やバス停
公共交通機関の「駅」や「バス停」が近いからといってご家族にふさわしいとは限りません。そのご家族にとって、通勤や通学手段としての必要性には差があるからです。
日常的に利用するのであれば、「駅至近」の物件の便利さは間違いないですが、物件価格は割高になります。駅から歩けない物件と比べれば、数百万円単位で価格が変わることもあります。電車に乗るときだけ、付近のコインパーキングを利用するほうが安上がりです。
「バス停」も近いことはよいことですが、その路線バスの本数や運行時間帯も大事です。本数がとても少ない路線や朝・晩の運行が少なくては通勤・通学に不便です。路線バス利用が立地条件として必要なときは、バス運行会社のウェブサイトで路線図や時刻表を確かめましょう。
スーパーマーケットやドラッグストアなどの買い物施設
食料品や日用品の買い物先も近くにあると便利です。これもご家族にとって、買い物に行く頻度や一回の買い物量、急を要するときに身近にあると安心なお店などをもとに考えます。
例えば、スーパーマーケットは徒歩圏に一つより、周辺に複数ある方が使い分けできるかもしれませんし、頻繁に利用するお気に入りのスーパーマーケットは身近にあるとよいかもしれません。
仕事帰りに買い物をすること多いのであれば、徒歩圏にあって、できれば最寄り駅やバス停と物件の中間にあると便利です。休日などにまとめ買いが多いご家庭ならば、近くにある必要よりは、車のアクセスがよい場所にあると便利です。
コンビニエンスストアや深夜営業のドラッグストアは、ご家族で体調が急変したなどの時について必要性を考えます。
また、大規模商業施設があるとワンストップの買い物ができますし、ECサイトなどと買い物の使い分けをすることもできます。
現在の買い物生活で、不満を感じていることから考えると、欲しいものが見つかります。
小・中学校までの道のり
お子さんの通学時間・距離は短いに越したことはありません。私にも卒業・通学中のこどもがおりますが、多少距離があっても成長とともに体力もつき、事故もなく通っております。
では、保護者の視点から考えてみましょう。小学校では運動会や学習発表会、授業参観や保護者会など、親御さんが学校に行く機会が多いです。その分、中学校になるとその頻度は大きく減ります。
学校には駐車場がありませんので、徒歩か自転車になります。休日の行事でしたら差ほど気になりませんが、平日だと仕事もあるので若干つらい気がします。
そこから考えると中学校よりは小学校までの距離を優先させた方がよいでしょう。
また保育園や幼稚園についても生活やお仕事のことを考えて近場がよいのかどうかも考えたいところです。
病院・クリニックなどの医療施設
ここでは医療施設について考えてみます。公共施設には銀行や役所などもありますが、インターネットバンキングを利用できる金融機関が増えていますし、公的証明書もコンビニエンスストアで取得できるようになりました。しかし、病院だけは行かなければなりません。
内科・小児科が近隣にあると急な体調不良のときに安心です。小学校の低学年くらいまでは、子供が朝起きて体調が悪いとびっくりします。病院が近いと朝一番で診察を受けることができますし、出勤前に時間をつくって病院に行くこともできます。
持病ある方、かかりつけ医があって病院を変えられないなど、諸事情があるときには通院方法なども加味するとよいです。
周辺の道路事情
周辺の道路事情も立地には大切なポイントです。道路事情とは、日常的に使う道路の幅の広さ、平坦な道路または坂道、幹線道路やインターチェンジなどへのアクセスを指します。
比較的大きい車をお好みの方であれば、家に着くまでの道路が狭いと運転が億劫です。雪道の運転が苦手な方はできるだけ、平坦で広い道路を通れる方が安心です。
お仕事が車通勤の方ですと、朝晩に渋滞する道路で通勤に時間がかかるよりも、混雑のない道路使うことができたら、ほかに使える時間が増えます。
休日に遠出をすることが多いご家庭なのに、休日のたびに周りの道が渋滞していたのでは困りものです。
大通りが近くにあることは周辺へのアクセスは良くなりますが、交通量が多いとお子さんが心配ですし。騒音が気になることもあります。
道路事情についても、ご家族の生活状況にあわせて考えなければなりません。
家族に適した立地条件をかためていく

ここではご家族に合った立地条件をかためていく方法をお教えします。立地について、ある程度の条件を候補として揃えると、物件選びがよりスムーズです。
物件には立地条件についてそれぞれ優れた部分があります。ご家族が希望する立地条件がまとまっていないと、物件の優れた部分に釣られてしまい、目移りしてしまいます。
申しあげたとおり100点満点の立地はありませんので、物件選びの立地について、条件と優先順位を予め決めていきます。
販売中の物件でシミュレーションしてみる
いきなり優先順位を決めるのは難しいので、まずご家族に大事だと思う立地条件を決めていきます。
ポータルサイトなどで販売中の建売物件を探します。ここではシミュレーション段階なので、「価格」や「間取り」などは考えずに、客観的に立地について見て下さい。
物件の位置が表示されているページを見つけたら、Google Mapなどに位置を落とし込んで周辺状況などを確認してください。
通勤や通学の状況や現在の生活スタイル、できれば将来の生活スタイルも想像して、その物件はご家族にとってよい立地なのか考えてみてください。
物件をいくつか見ていって、「駅には近いけれど小学校が遠いな」、「車通勤には便利だけれど、スーパーマーケットは近くにないな」、「買い物には便利だけれど、駅までバスで行けるかな?」など、感じたことをメモしてください。
立地条件に優先順位をつける
シミュレーションをしていくと、よいと思えた条件だけが記憶に残ると思います。また、気になる条件ばかりを探すようになっていませんか?
そこから自分たちの譲れない条件を具体的にしていきましょう。目安は5~10の条件ほどでしょうか。多すぎると、条件に合う物件がとても少なくなりますよ。
できれば、譲りたくないものから順番に優先順位もつけてください。
そして今度は、「住みたい街」や「職場の近く」、「ご夫婦どちらかの実家」などエリアを決めてマップで見ていくと、自分たちに合いそうな場所が判断できるようになります。
住み続ける間のことも考える
これから住宅を購入して、そこに数十年暮らし続けます。物件を選ぶときには、どうしてもご家族の今の環境を基準に考えがちになります。
できるだけでよいので、長い間に様子が変わる暮らしがあることも、考えていただきたいと思います。
例えば、一番下のお子さんが小学校を卒業するまで何年ありますか?お子さん全員が独立されるまでにはあと何年ですか?
暮らしの様子が変わったあとのことをイメージすることも、立地を考えるうえでは大切です。先々の暮らしに不都合がないかも考えるようにしましょう。
立地選びの大切さと考え方のまとめ
立地ついて、自分たちに大事なものが決まっていると、物件探しもスムーズに進みます。
まず、場所に迷うことが少なくなります。また、いまの生活で不満に感じていることが、どれだけ良くなるかイメージできます。そして、最後に物件を決めるときでも、自分たちに大事な条件を中心に考えることができるので、より後悔しない住宅購入ができるでしょう。
本コラムで解説した立地については、都心部でも郊外でも基本的な考え方は同じです。
欲しかった暮らしの便利さ、いま抱えている生活の不満、家族で味わいたい団らんの様子などを思い浮かべながら、立地について考えていってください。
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また、住宅購入の決め手は、立地だけでなく予算や間取りなど、賢い選び方をするうえでのチェックポイントがあります。
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